黄昏研修は実質的な肩たたきか?役職定年を生き抜く50代の生存戦略
ネット上の言説では「黄昏研修=即クビの前兆」「受講したら人生終わり」といった極端な言説が散見されるが、現場を取材すると必ずしも白黒つけられない盲点が存在する。
第一の誤解は、「研修対象者は全員リストラ候補である」という見方だ。実際には、大企業において年次で一律に全員受講させるシステムを採っているケースが多く、個人がピンポイントで狙い撃ちされているとは限らない。企業側の本音は「全員を辞めさせたい」のではなく、「会社のポストと報酬の限界を理解し、文句を言わずに低コストで働いてほしい」という飼い殺しに近い現実主義である。
第二の誤解は、「会社にしがみつくのが最も安全な選択肢である」という思い込みだ。賃金が下がっても定年まで居座ることが経済的に合理的と見なされがちだが、50代でスキル更新を止め、社内失業状態に甘んじた結果、60歳以降の再雇用契約更新時に「業務適性なし」としてあっさり契約終了を告げられる事例が増えている。会社にしがみつく姿勢そのものが、中長期的に最大のキャリアリスクを招く点を見落としてはならない。