宿場町の魅力を完全解剖!江戸の歴史が息づく名所5選と穴場スポット
宿場町を歩いていると必ず目にするのが「本陣」「脇本陣」「問屋場」「旅籠」といった看板です。これらの役割と身分制度上の違いを理解しておくと、町の建物を見る視点が劇的に変わります。
宿場町の中心となる宿泊施設は、主に以下のように階層化されていました。
- 本陣(ほんじん):大名、公家、幕府役人、勅使など、最上流階級のみが宿泊・休憩を許された公認の最高級宿泊施設。地元の名家(名主や庄屋)が指定され、一般庶民の宿泊は一切認められませんでした。門構えや玄関、上段の間を備えた書院造の広大な屋敷が特徴です。
- 脇本陣(わきほんじん):本陣の利用が重なった際の予備として設けられた施設。大名行列の家老や随行員が利用し、本陣に準じる格式高い造りを持ちます。大名の宿泊がない平常時には、格式の高い一般庶民(豪商など)の宿泊を受け入れることもありました。
- 旅籠(はたご):一般の武士や庶民が宿泊した宿。食事(朝夕2食)を提供するのが基本で、客引きを行う「留女(とめおんな)」が店先で声をかける賑やかな場所でした。
- 木賃宿(きちんやど):自炊を基本とし、薪代(木賃)と部屋代のみを支払って泊まる最安価な素泊まり宿。
- 問屋場(といやば):幕府の公用旅行者のために、公定運賃で人足や馬を用意(人馬の継立)し、荷物を次の宿場へリレーする宿場町の実務拠点。
宿場町を観察すると、本陣や脇本陣は宿場の中央付近に位置し、街道に対して堂々たる構えを見せる一方、旅籠は間口が狭く奥行きが長い「うなぎの寝床」構造になっていることがわかります。間口の広さに応じて税金(間口税)が課されていた江戸時代の知恵が、建物の形状にそのまま刻まれているのです。