サトシの顔はなぜ変わった?作画変更の理由と歴代デザインの真相
初代『ポケットモンスター』の放送が始まった1997年。当時のキャラクターデザインを手掛けた一石小百合の手によって、シャープでキリッとした眼差しを持つサトシが誕生した。赤と白のキャップを深くかぶり、冒険に目を輝かせる姿は、まさに少年向けアニメの王道ヒーローそのものだった。『アドバンスジェネレーション』や『ダイヤモンド&パール』、『ベストウイッシュ』『XY』に至るまで、衣装や細部のタッチにマイナーチェンジはあったものの、凛々しい目元と輪郭という基本構造はしっかりと受け継がれてきたのだ。
ところが、その黄金律が大きく打ち破られたのが『ポケットモンスター サン&ムーン』である。南国アローラ地方へと舞台を移したサトシの顔は、従来の丸みを帯びた輪郭から、驚くほど柔らかく崩したようなコミカルなタッチへと一変した。さらにその後の『ポケットモンスター(2019年版、いわゆる新無印)』では、過去作品の凛々しさと『サン&ムーン』の柔軟さを融合させたハイブリッドなビジュアルへと落ち着きを見せる。この劇的なビジュアルチェンジの背景には、一体何があったのだろうか。