高樹沙耶の現在と波乱の真相|相棒降板から石垣島での最新動向まで
彼女のキャリアを語る上で避けて通れない最大の分岐点が、テレビ朝日系列のメガヒットドラマ『相棒』からの降板劇です。2002年のプレシーズンから2011年の「season10」初回スペシャルまで、約10年間にわたり演じ続けた「花の里」の初代女将・宮部たまき役は、特命係の癒やしの場であり、視聴者からも絶大な人気を誇るアイコニックなキャラクターでした。それだけに、劇中で「突如として店をたたみ、世界一周の旅に出る」という唐突な幕引きは、ファンに強烈な違和感とショックを与えました。
表面的には「一身上の都合」と処理された相棒 宮部たまき 降板理由ですが、その深層には彼女の内面で起きていた巨大な地殻変動が存在していました。当時、本名である「益戸育江」への改名を発表していた彼女は、千葉県南房総市でのエコビレッジ構築を模索するなど、すでに都会での大量消費型ライフスタイルに強い疑問を抱いていました。そこに決定打を与えたのが、2011年3月11日の東日本大震災と福島第一原子力発電所事故です。
当時のインタビューや関係者の証言によると、震災直後の東京において情報が錯綜する中、彼女は生命の根源的な危機を感じ、いち早く西日本や南西諸島への避難を模索しました。撮影スケジュールが何ヶ月も拘束され、商業主義の頂点に君臨する民放連ドラの現場に留まり続けることと、自らの信条である「自然と共生する持続可能な生」との間で、精神的な引き裂かれ状態が生じていたのです。制作サイドとの話し合いの末、彼女自身の強い意志によって『相棒』の看板を自ら降ろす決断が下されました。