昭和の徒花「秘宝館」の謎と深層!消滅寸前の大人限定テーマパーク
昭和の徒花「秘宝館」の謎と深層!消滅寸前の大人限定テーマパークを詳しくリサーチ! 読者が気になる 情報と解説を凝縮して配信します。
戦後の復興から高度経済成長へと駆け上がる1970年代、日本の観光業は団体旅行の空前のブームに沸いていた。社員旅行や慰安旅行で温泉地を訪れた大人たちが、夜の宴会を終えたあとに繰り出す「夜のアミューズメント」として誕生したのが秘宝館である。酒の酔いと旅の解放感が交差する温泉街の路地裏で、非日常的なエロスと失笑を誘う笑いを提供する空間は瞬く間に全国へ広がった。
その根底には、日本各地に古くから存在する性神信仰や豊穣祈願の民俗的な背景が根強く息づいている。子孫繁栄や五穀豊穣を祈る神社仏閣の祭礼に由来する性的なシンボリズムを、近代的なアトラクションや展示装置へと翻案した奇妙なハイブリッド。それこそが施設の正体だった。古来の信仰心と高度経済成長期の商業主義が見事に野合した結果生まれた、世界に類を見ないエンターテインメント形態だった。