『踊る大捜査線』和久平八郎の魂といかりや長介が遺した撮影秘話
いかりや長介さんの旅立ち後も、『踊る大捜査線』の世界において和久平八郎の存在感が失われることはありませんでした。2010年公開の『THE MOVIE 3』では、和久さんが遺した捜査の心得や所轄の知恵がびっしりと書き留められた「和久ノート」が登場します。
ノートに記されていたのは、「被疑者の目を逃すな」「事件に大きいも小さいもない」といった現場主義の教訓の数々でした。このノートを携えて湾岸署に着任したのが、伊藤淳史さん演じる和久平八郎の甥・和久伸次郎です。
偉大な叔父の背中を追う新米刑事・伸次郎の登場によって、和久さんの警察魂は形を変えて次世代へと継承されました。青島が伸次郎の中に和久さんの面影を見出し、かつて自分が受け取ったバトンを若き後継者へと渡していく構成は、シリーズが紡いできた人間ドラマの真骨頂として高く評価されています。