会津東山温泉「向瀧」予約殺到の真相と評判|文化財の宿の真価を徹底解剖
東北を代表する観光拠点である磐梯・会津エリアにおいて、向瀧の名声は年々高まりを見せています。ネット上で「予約が取れない」と囁かれる最大の要因は、全24室という限られた客室数に対して、全国から押し寄せる熱心なファンとリピーターの需要が完全に上回っている構造にあります。
向瀧のルーツは江戸時代、会津藩主松平公の湯治指定所であった「狐湯」に遡ります。明治初期の1873年(明治6年)に初代・平田長治氏が創業し、1996年には国の登録有形文化財建造物(第1号)に登録されました。傾斜地に複雑に入り組む木造2〜3階建ての数寄屋風建築は、宮大工の高度な技術を結集したものであり、廊下を一歩進むごとに異なる意匠や職人の遊び心に出会えます。
これほどの手間がかかる木造建築でありながら、館内は埃一つなく磨き上げられており、各部屋には専任の客室係が付く伝統的な日本旅館の接遇が守られています。大量生産型の大型リゾートホテルとは一線を画す「1日24組限定の徹底した濃密なおもてなし」こそが、数世代にわたって宿泊者を魅了し続ける根本的な理由です。