下品か最先端か?話題のパンツレスファッションが世界で大流行する真相
一見すると突発的な奇行にも映るノーパンツルックですが、服飾史を丹念に辿ると確かな元ネタと系譜が存在します。古くは1990年代から2000年代にかけて、ジャン=ポール・ゴルチエをはじめとするアバンギャルドなデザイナーたちが、コルセットやランジェリーをランウェイのアウターとして昇華させた実験的試みがその源流にあります。
実際、日本のセレブリティである叶姉妹も自身の公式ブログにおいて、2025年メットガラ(Met Gala)でのパンツレス旋風を受け、「ファビュラスな姉(叶恭子氏)は10年以上も前にジャン=ポール・ゴルチエのパンツレススタイルを取り入れていた」と明かしています。本質を見抜く審美眼を持つ表現者にとって、下着と上着の境界線を曖昧にする試みは決して奇をてらったものではなく、肉体美をキャンバスにした正統派の表現手法でした。
この前衛的な表現が商業的・大衆的なビッグトレンドへと接続されたのは、2025年メットガラのドレスコード『Tailored for You(あなたのための誂え)』におけるセレブたちの競演が決定的でした。サブリナ・カーペンターやBLACKPINKのリサなど、世界的ポップスターたちが仕立ての良いジャケットやビスチェにノーパンツを組み合わせたルックでレッドカーペットを闊歩し、ファッションメディア各社が「仕立ての美しさを際立たせるための脱・ボトムス」として大々的に報じたのです。