腕神経叢の覚え方を完全攻略!根幹部束から支配筋まで一発暗記する裏ワザ
PTOT国試解剖学や各種医療系試験の臨床問題において、腕神経叢の障害部位と変形症状の組み合わせは毎年のように出題される最頻出テーマです。神経叢全体の高位麻痺と、各末梢神経の単独麻痺を明確に区別して整理しておきましょう。
1. 腕神経叢高位の麻痺(牽引・分娩麻痺など)
- 上位型麻痺(エルブ麻痺 / C5・C6損傷):
肩の外転や肘の屈曲ができなくなり、腕が内転・内旋、前腕回内、手関節屈曲位をとる姿勢から「水兵のチップ(給仕)の手」と呼ばれます。 - 下位型麻痺(クルンプケ麻痺 / C8・Th1損傷):
手内筋全般が麻痺し、手指の屈曲や細かい動きが不能になるため「鉤爪手(かぎづめて)」を呈します。頸部交感神経が障害されるとホルネル症候群を合併するのが重要な鑑別点です。
2. 5大末梢神経の単独障害による腕神経叢麻痺症状
- 橈骨神経麻痺 → 下垂手(Drop hand):手首や指を背屈(伸展)できなくなり、手がだらりと垂れ下がる。
- 正中神経麻痺 → 猿手(Ape hand):母指球筋が萎縮して母指の対立運動ができなくなり、手のひらが平坦化して親指が外側に並ぶ。
- 尺骨神経麻痺 → 鷲手(Claw hand):骨間筋・虫様筋の麻痺により、第4・第5指のMP関節過伸展・IP関節屈曲が起こる。また、親指と人差し指で紙を挟む際に親指のIP関節が曲がってしまうフロマン徴候(Froment's sign)が陽性になります。