つらい口内炎を最速で治すには?痛みを即鎮める最新治療とNg行為
ネット上には口内炎をめぐる多種多様な情報が氾濫していますが、専門医の観点から見ると、極めて危険な誤解や逆効果の対処法が散見されます。その筆頭が「患部への刺激的な処置」と「民間療法の盲信」です。
第一の誤解は、口内炎うがい薬ポビドンヨードの使い方です。「菌を殺せば治る」と考え、ポビドンヨード(イソジン等)の原液を綿棒で患部に直接塗りつける人がいますが、これは医療法人社団湖秋会などの専門機関も警告する典型的なNG行為です。ポビドンヨードの強力な酸化殺菌作用は、病原菌だけでなく、傷を治そうと懸命に分裂している新生上皮細胞まで無差別に死滅させてしまいます。結果として潰瘍面がえぐれ、治癒までの日数が大幅に延びてしまいます。口腔ケアでうがい薬を用いる場合は、低刺激のアズレンスルホン酸ナトリウム配合薬や生理食塩水を用い、粘膜への組織傷害を避けるのが現代医療の常識です。
第二の盲点は、SNS等で定期的に拡散される口内炎はちみつの真相です。確かに純粋ハチミツ、とりわけ医療用マヌカハニーなどにはメチルグリオキサール等による高い静菌作用と浸透圧による局所消炎効果が報告されています。しかし、市販の安価な加糖ハチミツを患部に塗る行為は、単に糖分を口内に留め、口腔内細菌(ミュータンス菌など)の格好のエサを提供するだけに終わりかねません。激しい痛みを即座に止める局所麻酔作用やステロイド並みの抗炎症作用は期待できず、医学的には抗炎症承認を受けた市販薬の使用が優先されるべきです。
舌で患部を無意識にいじる行為、歯ブラシの毛先でこする行為、刺激の強いアルコール洗口液での激しい洗浄も、微細血管を傷つけ潰瘍を拡大させる愚行です。「触らず、刺激せず、科学的に保護する」ことこそが最速の近道です。