トルコは何大陸?アジアと欧州の境界線ボスポラス海峡の真実を徹底解説
日本人が「トルコ=ヨーロッパ」と強く意識する最大の契機は、サッカーをはじめとする国際スポーツ中継です。
トルコサッカー連盟(TFF)は1923年に設立され、1962年に欧州サッカー連盟(UEFA)へ正式に加盟しました。アジアサッカー連盟(AFC)ではなく欧州を選んだ理由は、地理的な近接性に加え、世界最高峰のハイレベルな環境で自国サッカーを強化したいという強い思惑があったためです。
その結果、FIFAワールドカップでは欧州予選に組み込まれ、欧州選手権(EURO)にも欧州勢として出場しています。名門クラブであるガラタサライ、フェネルバフチェ、ベシクタシュはUEFAチャンピオンズリーグの常連であり、熱狂的なサポーター文化を含めて完全に欧州フットボールシーンの中核に組み込まれています。
一方で、政治・経済の統合を目指すEU(欧州連合)への加盟交渉は、極めて複雑な難局に直面し続けています。
トルコは1987年に当時のEC(欧州共同体)へ加盟を申請し、1999年に正式な加盟候補国となりました。2005年には正式な加盟交渉が始まったものの、キプロス領有問題、人権状況や司法の独立性をめぐる対立、さらにはEU主要国(フランスやドイツなど)国内にある「人口8,500万人を超えるイスラム圏国家の参加」に対する根強い警戒感から、交渉は長期間にわたり事実上の凍結状態が続いています。
現場の市民感情も時代とともに移り変わっています。かつてはEU加盟への強い期待と欧州への憧憬が社会全体に満ちていましたが、近年の独自外交路線の進展や中東・中央アジア地域での影響力拡大を受け、現地世論では「もはや一方的に欧州の顔色をうかがう必要はない」「トルコは独自のユーラシア大国である」という自負が急速に定着しつつあります。