炭酸水で歯が溶ける噂は嘘?無糖でもボロボロになる科学的理由
「炭酸水で歯が溶ける」という話を聞くと、「砂糖が入っていないプレーンな無糖炭酸水なら嘘だろう」と思われがちです。結論から言えば、この噂は「完全な嘘ではないが、極端な誇張も混ざっている」というのが歯科医学的な見解です。
水に二酸化炭素を圧入して作られる炭酸水は、化学的に「炭酸(弱酸)」を含んでいます。人間の歯の表面を覆うエナメル質は酸に弱く、口内が一定以上の酸性に傾くとミネラル成分が溶け出す「脱灰(だっかい)」が始まります。つまり、砂糖の有無にかかわらず、炭酸水自体が酸性である以上、歯の組織を溶かす物理的な条件は揃っているのです。
ただし、健康な口内環境には唾液による中和作用(緩衝能)が備わっています。一度に飲み干すような通常の飲み方であれば唾液が即座に酸を洗い流すため、飲んですぐに歯が溶けてなくなるような事態は起きません。問題となるのは、酸に触れる頻度と時間の長さです。