タクシーの燃料はなぜLpガス?ガソリンと違う決定的な理由とコストの真相

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タクシーの燃料がガソリンではなくLPガス(LPG:Liquefied Petroleum Gas)である最大の理由は、運行コストを決定づける燃料価格と税制構造の違いにあります。走行距離が1日200〜300km、年間10万km近くに達する営業車にとって、燃料代の差額は会社の経営基盤そのものを左右します。

日本でタクシーのLPG化が急速に進んだのは、1960年代(昭和30年代後半〜40年代)の高度経済成長期でした。当時、大都市部で深刻化した大気汚染対策として、黒煙や硫黄酸化物(SOx)をほとんど排出しないクリーンなエネルギーとしてLPガスが脚光を浴びたのです。さらに1970年代のオイルショックを経て、原油依存度を下げるエネルギー多面化政策の一環として国が普及を後押ししました。

決定打となったのが「税金」の差です。ガソリンには1リットルあたり53.8円の揮発油税・地方揮発油税が課されているのに対し、LPガス(自動車用石油ガス)に課される石油ガス税は1キログラムあたり17.5円(1リットル換算で約9.8円)と極めて低く抑えられています。この圧倒的な税負担の格差こそが、全国のタクシー事業者がこぞってLPガスを選択し続けてきた最大の動機です。

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