熱中症で死亡するのはなぜ?多臓器不全と血液凝固が招く急変の真実
Q1:体温が何度を超えると熱中症で死亡する危険が高まりますか?
A1:一般的に深部体温が40度を超えると死亡リスクが急激に上昇し、42度に達すると体内のタンパク質変性や全身性炎症、播種性血管内凝固症候群(DIC)により救命率が極めて低くなります。腋下(わきの下)の体温測定よりも体内中心部の温度は高いため、体温計で39度以上を示している場合は一刻を争う危険な兆候です。
Q2:意識がはっきりしていれば熱中症で突然死亡することはありませんか?
A2:いいえ、油断は禁物です。初期段階では意識が保たれていても、体内の脱水と電解質バランスの崩壊、熱の蓄積が進むと、数十分の間に急速に血圧低下や意識障害へと急変するケースが多々あります。「少し休めば大丈夫」と放置せず、症状が続く場合は早期に医療機関を受診してください。
Q3:熱中症で一命を取り留めた後、後遺症が残る割合はどのくらいですか?
A3:集中治療室(ICU)での治療を要した重症熱中症(III度)の場合、研究報告により幅はあるものの約10〜20%前後の患者に何らかの中枢神経障害や腎機能障害などの後遺症が残るとされています。後遺症を避けるためにも、発症初期にいかに早く体温を下げられるかが最大の分岐点です。
Q4:救急車を呼ぶべきか判断がつかない場合はどうすればよいですか?
A4:意識が朦朧としている、自力で水分が飲めない場合は迷わず「119番」へ通報してください。判断に迷うグレーゾーンの場合は、各自治体の救命電話相談窓口である「#7119」(救急安心センター事業)や小児であれば「#8000」に電話し、専門の医師や看護師の緊急度判定指示を仰いでください。