【衝撃】フルール・ド・リスに隠された恐ろしい歴史とは?百合の紋章の真相
ネット上の情報や一般的な解説において頻出する誤解が、「フランス王家が選んだのは純白の百合(White Lily)である」という説です。しかし、紋章学や植物文化史の研究において、この説はほぼ否定されています。
フルール・ド・リスの原形となった植物は、ユリ科ではなくアヤメ科のキショウブ(黄菖蒲 / Iris pseudacorus)です。フランク王国のクローヴィス1世が敵軍に包囲された際、川辺に黄色いアイリスが群生しているのを見て水深が浅いことを見抜き、軍を渡河させて奇跡の勝利を収めたという故事が残されています。
ではなぜ「百合」と呼ばれるようになったのか。これには有力な言語学的経緯が存在します。ルイ7世が自らの紋章として定めた際、古フランス語で「ルイの花(Fleur de Louis)」と呼ばれていたものが、音の類似から徐々に「百合の花(Fleur de Lys)」へと転訛していったという説です。形態的にも、外側に反り返る3枚の大きな花弁はユリよりも明らかにアヤメ科の構造と一致しています。
また、「罪人の焼印だったモチーフを身につけると不吉なことが起きる」といったオカルトめいた言説も散見されますが、これは完全な俗説です。ボーイスカウト世界共通の記章として世界中で数千万人の青少年に親しまれている通り、シンボルとは文脈によって絶えず再解釈され、新たな尊厳を与えられていくものなのです。