上島竜兵の死去から明かされた真相|妻の手記とダチョウ倶楽部の今
上島さんの人間性を語る上で決して外せないのが、東京都中野区の居酒屋「野武士」などを拠点に結成されていた「竜兵会」の存在です。メンバーには有吉弘行さん、劇団ひとりさん、土田晃之さん、カンニング竹山さん、デンジャラス・安田和博さんらが名を連ねていました。
特に有吉弘行さんにとって、上島さんは暗黒期を救ってくれた大恩人でした。猿岩石の大ブレイク後に仕事が激減し、月収が数万円に落ち込んで芸能界引退を考えていた有吉さんに対し、上島さんは「仕事がなくても飯だけは食いに来い」と毎晩のように呼び出し、飲食代をすべて奢り、小遣いを渡し続けました。有吉さんは後にラジオや追悼特番で「上島さんがいなかったら今の僕は絶対にいない。僕にとっての神様のような人」と涙ながらに語っています。
2022年の『NHK紅白歌合戦』では、ダチョウ倶楽部と純烈が合体ユニットを結成し、有吉さんが応援参加して猿岩石のヒット曲『白い雲のように』を熱唱。間奏で有吉さんとダチョウ倶楽部の2人が天を指さし、上島さんに歌声を届けるシーンは、日本中の視聴者の涙を誘いました。
告別式・葬儀の現場でも、芸人仲間たちによる上島さんらしい見送りがなされました。棺の中には、愛飲していた日本酒やおつまみ、寅さんの衣装、伝統芸で使用した小道具が納められ、最後のお別れの際には肥後克広さんや寺門ジモンさん、後輩芸人たちが「上島、起きろよ!」「熱湯風呂入るぞ!」と声をかけながら出棺を見送ったといいます。悲しみに暮れるだけでなく、最後まで「笑い」で包み込むことが、上島竜兵という偉大な芸人に対する最大の敬意でした。