ロケハンとは?単なる下見との違いとプロが実践する最新撮影準備
映像業界初心者が最も混同しやすい概念が「シナハン(シナリオ・ハンティング)」と「ロケハン」の違いです。両者は制作スケジュール上のフェーズも、参加するスタッフの顔触れも、達成すべき目的も全く異なります。
シナハンとは、脚本(シナリオ)を執筆する前、あるいは改稿段階において、物語の舞台となる土地や施設を訪れ、プロットの着想を得たり、現地特有の空気感や取材データを集めたりする作業です。参加者は主に監督、脚本家、企画プロデューサーなど少人数に限られます。ここでは「この街の路地裏なら、主人公が逃走する動機が生まれる」「この工場の独特な錆びれ具合をセリフに反映させよう」といったクリエイティブなインスピレーションの獲得が主目的となります。
これに対し、ロケハンは完成した脚本や絵コンテを具現化するために行われます。さらにプロの現場では、ロケハン自体も「一次ロケハン(候補地の選定・絞り込み)」「本ロケハン(監督・メインスタッフによる決定)」「テクハン(技術スタッフによる機材・電源・音声の最終検証)」と段階的に細分化されて進行します。