スズメは本当に絶滅危惧種?激減した真相と環境省レッドリストを徹底解説
制度上の指定こそ免れているものの、日本国内におけるスズメの個体数が凄まじいスピードで減少している現実は、学術調査によって完全に裏付けられている。鳥類生態学者である北海道教育大学の三上修教授らの研究チームが実施した全国規模のアンケートおよび生息密度推計によると、日本のスズメの生息数は1990年頃と比較して約50%、1960年代のピーク時と比較すると最大80%近く減少したと試算されている。
日本野鳥の会が参画する環境省の「モニタリングサイト1000(重要生態系監視地域推進事業)」里地調査においても、里山や農耕地で見られる鳥類のうち、スズメの確認頻度は長期的な漸減傾向を示し続けている。過去の高度経済成長期には日本全国に約1億羽が生息していたと推計されていたが、現在の国内生息数は約1,500万〜1,800万羽程度にまで落ち込んでいるとみられる。
データが物語るのは、私たちが幼少期に目撃していたスズメの群れの規模と、現在の街並みに残るそれとでは、もはや母数そのものが根本的に異なるという残酷な事実である。