『おそ松さん』一松の声優は福山潤!低音ボイスの秘密と交代説の真相
『コードギアス 反逆のルルーシュ』のルルーシュ役や『暗殺教室』の殺せんせー役など、明瞭でキレのある中高音から知的なバリトンまで幅広い役柄を演じてきた福山潤。彼が『おそ松さん』のオーディションおよび第1期第1話のアフレコに臨むにあたり、打ち出したのが「極限までエネルギーを削ぎ落としたガラガラ声の低音」でした。
アニメ関係者のインタビューや公式パンフレットに掲載された対談記録によると、このアプローチは6つ子声優陣全体のバランスを俯瞰した高度な戦略から導き出されたものです。おそ松役の櫻井孝宏、カラ松役の中村悠一、チョロ松役の神谷浩史、十四松役の小野大輔、トド松役の入野自由という錚々たる豪華キャストが集結する中、掛け合いが過密になるギャグアニメにおいて「全員が声を張ると音が飽和する」という構造的課題がありました。
福山潤は、一松の内向的で自己否定感の強い性格を表現するため、あえてマイクに近づき、息成分を多めに含ませたウィスパー調の低音を選択。当初、音響監督の菊田浩巳氏からは「もう少し聞き取りやすく張ってほしい」というディレクションもあったものの、テストを重ねるうちに「このボソボソとした不穏さこそが一松の個性になる」と現場の一致を見ました。この徹底した引き算の美学が、結果としてキャラクターの唯一無二のリアリティを生み出しています。