天皇と神社の深層関係|伊勢神宮の絆と歴代天皇を祀る神社の真相

天皇と神社の深層関係|伊勢神宮の絆と歴代天皇を祀る神社の真相にまつわる興味深い視点を分かりやすく発信ます。

皇居の奥深く、一般には決して公開されない吹上御苑の一角に「宮中三殿(きゅうちゅうさんでん)」と呼ばれる木造建築群があります。中央に位置する賢所(かしこどころ)には三種の神器の一つである「八咫鏡(やたのかがみ)」の御神体が奉安され、東側の「皇霊殿(こうれいでん)」には歴代天皇・皇族の御霊が、西側の「神殿(しんでん)」には天神地祇(八百万の神々)が祀られています。

ここでは年間20回以上にも及ぶ厳粛な宮中祭祀と神道の儀礼が、古代と変わらぬ作法で執り行われています。天皇陛下ご自身が身を清め、純白の装束である「御引直衣(おひきのし)」や「黄櫨染御袍(こうろぜんのごほう)」を召されて神前に進まれます。元旦未明の極寒の中で四方の神々を拝する「四方拝(しほうはい)」や、その年の新穀を神に供えて自らも食する「新嘗祭(にいなめさい)」は、数時間に及ぶ過酷な祈りの儀式です。

元掌典職関係者の手記によると、「賢所内部の張り詰めた空気は外界とは完全に隔絶されており、天皇陛下が平伏されて捧げる祈りの真摯さには息を呑むものがある」と語られています。また、天皇の祈りは宮中にとどまらず、全国16社ある勅祭社(ちょくさいしゃ)(賀茂別雷神社、賀茂御祖神社、石清水八幡宮、春日大社、熱田神宮など)へ天皇の使者である「勅使」が定期的に派遣され、幣帛が奉納される制度によって全国の社へと連動しています。

関連記事