お腹が鳴り止まないのは病気?医療用語「グル音とは」異常サインを徹底解説
臨床の場において、腸蠕動音の異常は大きく「亢進」「減弱」「消失」の3段階に分類され、それぞれ異なる病態を示唆します。
1. グル音の亢進(こうしん)
1分間に30回以上、あるいは連続して激しくゴロゴロと鳴り響く状態です。腸管が何らかの刺激を受けて過剰に動いていることを意味します。感染性胃腸炎、食中毒、過敏性腸症候群(IBS)の初期などに頻繁に見られます。また、腸管に物理的な狭窄が生じ、内容物を無理やり通過させようと腸が激しく抗っている初期段階でも亢進が起きます。
2. グル音の減弱(げんじゃく)
1分間に4回以下しか音が聴こえない状態を指します。腸の動きが鈍麻しており、術後の麻痺性イレウス、重度の便秘、低カリウム血症などの電解質異常、あるいは抗コリン薬などの薬剤性影響が疑われます。
3. グル音の消失(しょうしつ)
聴診器を当てて少なくとも3〜5分間継続して観察しても全く音が聴こえない状態です。これは消化管の蠕動運動が完全に停止していることを意味し、腹膜炎や絞扼性(こうやくせい)イレウスなど、一刻を争う緊急事態が懸念されます。