けがき(罫書き)とは?加工精度を劇的に変える道具と手順を解説
高精度なけがきを行うためには、目的に合った信頼性の高い道具を揃える必要があります。現場で重宝されている代表的な道具を紹介します。
・ケガキ針(スクライバー)
金属表面に極細の傷をつけて線を引く専用針。先端に超硬チップ(タングステンカーバイト)が埋め込まれたタイプは、焼き入れ鋼など硬い金属にもシャープな線が引けるためおすすめです。
・スコヤ(直角定規)
材料の端面(基準面)に当てて、完全な90度の直角線を引くための必須工具。台付きスコヤは材料のエッジにピタリと引っ掛けられるため、作業効率と安定性が飛躍的に向上します。
・トースカン&ハイトゲージ
精密加工で立体的なけがきを行う際の主役です。特にデジタル表示やダイヤルゲージ付きのハイトゲージは、0.01mm単位で高さを設定し、材料側面に極めて精密な平行線を刻むことができます。
・けがき塗料(青ニス / スクライビングカラー)の役割と塗り方
金属の地肌に直接細い傷をつけても、光の反射で見えにくく視認性が低下します。そこで活躍するのが「青ニス(アオニス)」と呼ばれる速乾性の青色染料です。
【青ニスの正しい塗り方】
1. 材料表面の油分や削り粉をパーツクリーナーで徹底的に脱脂・清掃します。
2. ハケ塗りタイプやスプレータイプを使い、液だれしないよう「ごく薄く均一」に塗布します。厚塗りすると乾燥が遅れるだけでなく、けがき線がぼやける原因になります。
3. 数分で乾燥したら、その上からケガキ針で線を引きます。塗膜が削れて銀色の素地が鮮明に浮かび上がるため、劇的に作業視認性が向上します。