なぜ今シールブームが再燃?大人もハマる平成レトロと推し活の真相
なぜ今シールブームが再燃?大人もハマる平成レトロと推し活の真相とはどんな影響があるのか? 詳しい意味を丁寧に紐解いて紹介します。
日本におけるシールへの情熱は、昨日今日に突然湧き上がったものではありません。半世紀近くにわたり、形を変えながら繰り返されてきた「熱狂の系譜」が存在します。
シール収集が社会現象として歴史に刻まれた最初の頂点は、1980年代後半の「ビックリマンチョコ(悪魔VS天使シール)」ブームでした。ロッテが発売したこのウエハースチョコは、ホログラムやアルミ仕様のヘッドシールを求めて全国の小学生が買い占めに走り、1人あたりの個数制限やシールの売買をめぐる社会問題へと発展しました。「希少なシールを所有し、仲間内で自慢・トレードする」というコレクション性の快楽は、この時代に日本の子ども文化へ深く根付きました。
続いて1990年代半ばから2000年代にかけて訪れたのが、文房具メーカー主導による「平成女児のシール帳ブーム」です。ファンシーショップに並んだサンリオやサンエックスのキャラクター、カミオジャパンやクーリアなどが手掛けたオリジナルデザインのシールを、専用のシール帳(台紙が剥離紙になっている手帳)に貼り替え、友人同士で「1枚対1枚」の対面交換を行うコミュニケーションが爆発的に普及しました。ぷくぷくシール、タイルシール、ウォーターシール、カプセルシールなど、技術革新による特殊ギミックの百花繚乱が起きたのもこの時代です。
その後、2010年代の「マスキングテープブーム」による大人のコラージュ需要の開拓を経て、2020年代後半の令和に再びシール帳カルチャーが覚醒しました。かつてビックリマンに熱狂した少年や、シール帳を抱えて放課後を過ごした少女たちが経済力を持つ大人となり、現代の洗練された製造技術と推し活需要に出会ったことで、世代を横断した巨大市場へと進化を遂げたのです。