摩多以とは何者か?読み方や由来・聖書マタイとの関係と真相を徹底解剖
「摩多以」という漢字の組み合わせを初見で正確に読める人は多くありません。結論から言えば、この言葉の読み方は「マタイ」であり、その正体は新約聖書に登場する十二使徒の一人、使徒マタイ(Matthew)の漢字音訳です。
なぜ西洋の人名にこれほど厳めしい漢字が当てられたのか。その背景には、東アジアにおけるキリスト教伝来の複雑な歴史があります。16世紀以降、イエズス会の宣教師マテオ・リッチらが中国で布教を行う際、聖書の登場人物や概念を漢字に翻訳しました。その際、マタイのラテン語名「Matthaeus(マテウス)」や原語ヘブライ語の「Mattityahu(マッティティヤフ=『神の贈り物』の意)」の音を写すため、複数の漢字表記が生み出されたのです。
中国の漢訳聖書では一般に「馬太」と書かれるケースが多いものの、日本へ幕末から明治にかけて輸入された版本や初期の邦訳試訳本、あるいはキリシタン時代から伝承された音訳のバリエーションとして「摩多以」という3文字の表記が採用された記録が残されています。「摩(ま)」「多(た)」「以(い)」の3文字をそのまま音読みすることで、現代の私たちが耳にする「マタイ」の音と完全に一致します。