ミッキーも自由?著作権がないキャラクター一覧と商用利用の罠を徹底解説
知的財産権の消滅によって社会の共有財産となった状態を「パブリックドメイン(公有)」と呼びます。かつては文学作品やクラシック音楽が中心でしたが、2020年代に入り、20世紀を代表する大衆文化の象徴的なアイコンが相次いで保護期間の満了を迎えました。
世界的な転換点となったのが、2022年の『クマのプーさん』(A・A・ミルンの原作児童文学)と、2024年の『蒸気船ウィリー』(1928年公開の短編アニメーション映画)における初期型ミッキーマウスの保護期間終了です。米国著作権法における「公表から95年」の保護期間を満了したことで、米国では法的保護の対象から外れました。これを受け、プーさんを凶悪な殺人鬼として描いたスラッシャー映画『プー あくまのくまさん』や、初期型ミッキーを翻案したインディーズホラーゲームが次々と制作・発表されたことは記憶に新しいところです。
日本の現行法規において、著作権の保護期間は原則70年(著作者の死後70年、無名・変名や法人著作物は公表後70年)と規定されています。2018年末の環太平洋パートナーシップ協定(TPP11)発効に伴い、従来の50年から欧米基準の70年へと延長されました。ただし、法改正施行前に旧法の保護期間(50年)を満了していた作品には遡及適用されず、そのまま権利が消滅している点(いわゆる「戦時加算」を考慮する必要がある海外作品を除く)が、知財実務を複雑化させる要因となっています。