夢遊病の真実|無理に起こすと危険?大人の発症原因と正しい対処法
夢遊病は、子供と大人でその持つ意味合いや医学的背景が根底から異なります。「寝ぼけて歩いているだけ」と一括りに軽視することは極めて危険です。小児期の発症は脳神経の発達途上に伴う一過性の生理的現象であることが多い一方、成人期以降の発症や再燃は、心身に何らかの深刻な負荷や基礎疾患が潜んでいるサインだからです。
両者の明確な違いを浮き彫りにするため、臨床データと専門機関の統計値をもとに比較表を作成しました。
特に注視すべきは、高齢期に類似の症状が現れる「レム睡眠行動障害(RBD)」との違いです。夢遊病がノンレム睡眠(深い眠り)で発生し、夢の記憶がないのに対し、レム睡眠行動障害は夢を見ている浅いレム睡眠中に発生します。本来なら筋肉の緊張が解けて動かないはずの身体が、鮮明な悪夢(誰かに襲われる、逃げ回るなど)に連動して大声で叫んだり、壁を殴ったりしてしまいます。
レム睡眠行動障害は声をかければすぐに目覚め、見ていた夢の内容をはっきりと覚えている点が夢遊病と根本的に異なります。さらに、レム睡眠行動障害はパーキンソン病やレビー小体型認知症など、神経変性疾患の前駆症状として現れるケースが多いため、50代以降に初めて睡眠中の異常行動が現れた場合は、即座に神経内科や睡眠外来で精密検査を受ける必要があります。