緑黄色野菜とは?見た目ではない基準と淡色野菜との違いを徹底解剖
「緑色や黄色の野菜=緑黄色野菜」という認識は、日本全国の家庭や学校給食の記憶から刷り込まれた最大の誤解のひとつだ。日常会話では外見の色彩を表す言葉として流通しているものの、行政や公衆衛生の現場において、外皮の色合いは何の根拠にもなっていない。
端的な例がナスである。表面は光沢のある深い紫色で覆われているが、包丁を入れると内部の果肉は白に近い淡い色をしている。外皮のアントシアニン系色素「ナスニン」はポリフェノールの一種であり、後述するカロテン類ではない。これがナスが淡色野菜の理由であり、キュウリも同様に果肉の大部分が水分でカロテン含有量が極めて低いため、淡色野菜のグループに属する。
逆に、カボチャのように外皮が硬い深緑色で果肉が鮮やかなオレンジ色のものや、にんじんのように芯まで橙色の根菜は、果肉全体に高濃度の色素成分が蓄積されている。緑黄色野菜という呼称は、植物学上の分類ではなく、あくまで「人体内でビタミンAとして働くカロテンをどれだけ豊富に含んでいるか」を示す栄養学上の行政用語なのだ。