大腸憩室症の正しい読み方と初期症状|食べてはいけない食事と治療法
まず押さえておきたいのが、大腸憩室症(だいちょうけいしつしょう)という言葉の定義です。「憩室(けいしつ)」とは、消化管の壁が部分的に弱くなり、内圧の上昇によって外側へポケット状に押し出された状態を意味します。加齢による腸壁の脆弱化や、慢性的な便秘による過剰な腸管圧力が主な要因とされています。
ここで混同されやすいのが、憩室炎と憩室症の違いです。憩室が存在している状態そのものを「憩室症」と呼び、これ自体は病気というよりも腸の形状的な変化に過ぎません。しかし、その小さな窪みに便塊(糞石)が入り込んで細菌が繁殖し、炎症や化膿を引き起こした状態を「大腸憩室炎(だいちょうけいしつえん)」と呼びます。
自覚症状の現れ方にも明確な差異があります。大腸憩室症初期症状はほとんど存在せず、健康診断の注腸造影検査や大腸カメラで偶然発見されるケースが大半です。一部で「なんとなく下腹部が張る」「便秘と下痢を繰り返す」といった軽微な違和感を覚えることはあるものの、明らかな痛みや発熱が生じた段階では、すでに憩室炎へと進行している可能性を疑う必要があります。