ぶどうの甘い部分はどこ?美味しさが激変する「食べる順番」の真相を解説
ぶどうを一房味わう際、場所による味の濃淡を生み出している最大の要因は、果実が実る過程における日光の当たり方と栄養の供給ルートにあります。結論から言えば、ぶどうの房の中で最も糖度が高いのは「房の上部(枝・軸に近い肩の部分)」です。
植物生理学的に、葉で光合成された糖分は主枝を通って房へと送り込まれます。栄養分は房の根元である上部に真っ先に届き、そこから徐々に下へと分配されるため、上部の粒ほどたっぷりと糖分を蓄積します。さらに、ぶどうの房は上部ほど葉の陰になりにくく、直射日光を効率よく浴びて成熟が進むため、上部と先端(下部)では糖度に1〜3度以上の差が生じることも珍しくありません。
また、「一粒の中のどこが甘いのか」という点にも明確な偏りがあります。一粒の内部では、種や軸の周辺よりも「皮のすぐ内側の果肉」および軸の反対側にあたる「果頂部(お尻側)」に糖分が濃密に集まります。皮を厚く剥きすぎてしまうと最も糖度が高いゾーンを捨ててしまうことになるため、皮ごと食べられる品種以外でも、できるだけ皮の際まで果肉を味わうのが美味しさを引き出す秘訣です。