なぜ「こたつ記事」は批判されながら量産されるのか?現場の実態と裏側を解剖
こたつ記事の意味は、記者が現地へ足を運んで当事者に取材することなく、冬に「こたつに入ったまま部屋から一歩も出ずに書ける記事」という皮肉を込めて名付けられたジャーナリズム用語・ネットスラングです。
主な情報源は、地上波テレビのバラエティ番組やワイドショーのトーク、芸能人やインフルエンサーのX(旧Twitter)やInstagram、YouTubeの配信内容です。これらをそのまま文字起こしし、「〇〇が激白!」「ファンから批判殺到」といった煽り気味の見出しを添えて出稿する手法が定着しています。
かつての紙媒体であれば、記事を1本制作するために現場取材、裏取り(事実確認)、複数関係者へのヒアリング、編集デスクによる厳格な校閲という何段階ものプロセスを踏んでいました。しかし、Webメディアの台頭とともに、この取材プロセスを完全に省いたSNS書き起こし記事が急増しました。現地へ行く交通費や人件費を一切かけず、机の上だけで完結する手軽さが、メディア各社の制作現場を急速に侵食していったのです。