韓国の事故はなぜ防げなかったのか?梨泰院の真相と2026年の現在
ハロウィンを控えた週末、新型コロナウイルスの行動制限全面解除後初となる大規模イベントには、推計10万人超の若者や観光客が梨泰院へ押し寄せていました。しかし、主催者が存在しない自然発生的なイベントであったことを理由に、警察や龍山(ヨンサン)区庁による事前警備計画は極めてずさんな状態に置かれていました。
特別捜査本部の調査資料や通報ログによると、事態が急迫していた兆候は事故発生の数時間前から現場全体に現れていました。
- 18時34分:最初の112番(日本の110番に相当)通報が入る。通報者は「路地に人が多すぎて押し出されそうだ。圧死しそうだから警察が一方通行の統制をしてほしい」と具体的に危険を警告。
- 20時台〜21時台:路地の群集密度が急上昇。身動きが取れずパニックに陥った市民から「大事故が起きる寸前だ」と悲痛な叫びを伴う通報がさらに10件連続して寄せられる。
- 21時00分頃:現場一帯の群集密度は1平方メートルあたり10人以上という異常値に達し、人の意志とは無関係に波打つ「群集雪崩」の前兆現象が発生。
- 22時15分:ハミルトンホテル裏手の世界飲食店通りから地下鉄駅へ抜ける幅約3.2メートル、長さ約45メートルの急勾配な坂道で、前方の歩行者が連鎖的に転倒。後方からの圧力で行き場を失った人々が重なり合い、深刻な窒息状態に陥る。
- 23時00分以降:消防の最高警戒レベルが発令されるも、周囲の大混雑と違法駐車が災いして救急車両の現場到着が大幅に遅延。心肺蘇生法(CPR)を行う救急隊員や市民の手が決定的に不足する惨状となった。
当時、現場の管轄警察署が配置していた警備員力は麻薬取締や痴漢対策を中心とした私服警察官が主であり、群集誘導のための機動隊投入は行われませんでした。韓国梨泰院事故の原因を紐解くと、予見可能であった重大な危機兆候を現場警察幹部が単なる「日常的な混雑」と過小評価し、組織的な警備介入を怠った判断ミスが致命的な結果を招いたことが分かります。