国選弁護人は本当に無料?「やる気ない」噂の真相と後悔しない選び方を徹底解説
刑事事件の渦中に置かれた人々が最も誤解しやすいポイントが、弁護士費用の支払いです。一般に「国がお金を出してくれるからタダ」と認識されがちですが、司法の現場におけるルールは遥かにシビアに設計されています。
国選弁護人を利用するには、まず被疑者国選弁護制度が定める厳格な基準をクリアしなければなりません。その中核を担うのが法テラス日本司法支援センターが審査を行う国選弁護人資力要件です。原則として、被疑者が保有する現金や預貯金の合計額が50万円未満でなければ、国選弁護人の選任請求を行うことは認められません。資産が50万円を超える場合は、まず自費で私選弁護人を探す義務が課されます。
さらに深刻な盲点となるのが、裁判終了後に発生する国選弁護人費用の精算問題です。刑事訴訟法第181条第1項には「刑の言渡をしたときは、被告人に訴訟費用の全部又は一部を負担させなければならない」と明確に規定されています。つまり、判決で有罪が言い渡された場合、裁判官の裁量によって弁護人への日当や着手金相当額が刑事裁判訴訟費用負担として被告人自身に請求される仕組みです。
司法統計および裁判例の動向を見ると、無罪主張ではなく罪を認めている事件であっても、被告人に一定の就労能力や返済資力があると見なされれば、おおむね6万〜15万円程度の訴訟費用負担が命じられる判例が定着しています。もし国選弁護人費用払えない場合に直面したときは、判決確定後20日以内に裁判所へ「訴訟費用執行免除の申立て」を行う手続きが不可欠です。これを行わずに放置すると、国の債権として給与差押えなどの強制執行リスクを背負うことになります。