『鬼滅の刃』鱗滝左近次の素顔と正体|死亡説の真相やお面を被る理由まで徹底解剖
鱗滝左近次を語る上で欠かせないのが、炭治郎への初対面時に放った「判断が遅い」という強烈な名言です。妹・禰豆子を鬼にされ、自首してきた鬼にとどめを刺せずに逡巡する炭治郎に対し、強烈な平手打ちとともに言い放ったこの言葉は、過酷な鬼殺の世界で生き抜くための最初の鉄則でした。
「お前はなぜ鬼をすぐに殺せなかった?」「人を喰った鬼を前にして情けをかけるな」という指導は、一見すると冷酷に見えます。しかしその本質は、一瞬の躊躇が命取りになる鬼との戦いにおいて、「二度と弟子を死なせたくない」という悲痛な親心から出たものでした。
その覚悟の深さが公になったのが、那田蜘蛛山編の後の「柱合会議」です。鬼である禰豆子を連れた炭治郎の処遇を巡り、柱たちが処刑を主張する中、お館様(産屋敷耀哉)が読み上げたのが鱗滝左近次の手紙でした。
手紙には、「もしも禰豆子が人に襲いかかった場合は、竈門炭治郎および鱗滝左近次、冨岡義勇が腹を切ってお詫びいたします」と記されていました。元水柱としての名声も余生もすべて投げ打ち、出会って間もない兄妹のために命を担保にしたこの「切腹の手紙」は、鬼殺隊の柱たちを沈黙させ、読者に凄まじい衝撃と感動を与えました。