高級食パン「うん間違いないっ!」なぜ大量閉店?ブーム失速の真相を徹底調査
ネット上では「岸本氏のプロデュース店は最初から撤退を前提にしたフランチャイズ詐欺まがいの手法ではないか」といった過激な論調も見受けられます。しかし、外食ビジネスの構造を冷静に紐解くと、この見方は一面的な誤解を含んでいます。
ジャパンベーカリーマーケティングが提示していたビジネスモデルは、本来「3年以内の設備投資全額回収」を基本設計とした短期集中型スキームでした。飲食店の一般的な投資回収期間が5〜7年とされる中、初期費用を抑えて最初の1〜2年で圧倒的な知名度により投下資本を回収し、ブームが去った後は地域の通常ベーカリーへ転換するか、契約を終了させるという極めて合理的かつドライな事業計画だったのです。
失敗の本質は、FCオーナーや参入企業側が「この異常な特需が5年も10年も続く」と過信してしまった点にあります。ブランド側も「岸本マジック」によるメディア露出に依存しすぎた結果、ブームが沈静化した後に必要となる「地道な地域密着型の店舗ブランディング」や「2本目、3本目の収益の柱」を育成するスピードが追いつきませんでした。看板のインパクトが強烈であればあるほど、看板が飽きられた時のブランド疲労度も激しいという、逆説的な罠に嵌まってしまったといえます。