飛行機で遺体はどう運ぶ?機内死亡時の知られざる対応と搬送費用の真相
日本人が海外滞在中に亡くなった場合、ご遺体をそのまま飛行機に乗せて帰国させることはできません。国際航空運送の規程により、極めて厳格な衛生・法的手続きが求められます。
エンバーミング(遺体衛生保全処置)の義務化
国際線での遺体搬送において最も重要なステップが「エンバーミング」です。これは防腐処理、殺菌・防疫処理、修復を行い、長期の輸送に耐えうる状態を保つ技術です。感染症の拡大を防ぐ観点から、大半の航空会社および受け入れ国が「公認エンバーマーによる施術証明書」の提出を必須要件として定めています。
複雑を極める「ご遺体空輸」の具体的ステップ
現地で発生する実際の手続きは以下の流れで進行します。
- 現地警察・医療機関による死亡確認:死亡診断書(Death Certificate)の取得。
- 日本国大使館・領事館への届出:埋火葬許可申請や遺体証明書、遺体封印証明書の取得。
- 国際搬送専門業者によるエンバーミング処置:内側を亜鉛や金属で完全に密閉・シーリングした特殊棺への納棺。
- 通関手続きと航空便スペースの確保:IATA基準に準拠した貨物予約(Human Remains扱い)。
- 日本到着後の通関・搬送:日本の空港税関での輸入通関手続きを経て、国内の指定葬儀社へ引き渡し。