二点透視図法で絵が歪む真の理由とは?プロ直伝の正しい描き方と黄金則
複雑な街並みや家具がひしめく室内も、分解してしまえばすべて「直方体の集積」に過ぎません。したがって、歪みのない二点透視図法立方体の書き方をマスターすることが、パース攻略の最短ルートとなります。プロが実践している二点透視図法アタリの取り方と透視図法グリッド線の引き方を、順を追って解説します。
まず最初に行うべきは、画面上に1本の水平線を引くことです。これが二点透視図法アイレベル(カメラの高さ・水平線)となります。アイレベルは単なる補助線ではなく、「鑑賞者のカメラのレンズが地面からどの高さにあるか」を決定する絶対的な基準です。キャラクターが立った状態の目線に合わせるなら地上150cm前後、見上げるアオリ構図なら地面近く、見下ろすフカン構図なら頭上高くに設定します。
次に、最も重要な二点透視図法消失点の決め方です。アイレベルの上に左消失点(VP1)と右消失点(VP2)をプロットします。このとき、前述の通りキャンバスの中に両方を置いてはいけません。キャンバスの左右の外側に作業領域を広げ、画面横幅の少なくとも3倍以上の距離を空けて2点を打ちます。片方の消失点が画面のすぐ外にあるなら、もう片方は画面から大きく離れた遥か彼方に設定するのが、自然な立体感を作る黄金比です。
ここから実際の作画に入ります。手順は以下のステップで進めます。
- 手前の基準となる縦線を引く:アイレベルに対して完全に直角(90度)の垂直線を1本引きます。これが立方体の最も手前に来る角(稜線)になります。
- 消失点へパース線を結ぶ:垂直線の上下の端点から、左消失点と右消失点へ向けて補助線(パース線)をそれぞれ引きます。これで立方体の左右の側面が現れます。
- 奥行きの幅を決定する:左右のパース線の上に、垂直線を平行に2本引き、立方体の横幅と奥行きを区切ります。この幅の決定が立方体のプロポーションを決めます。
- 上面(または下面)を閉じる:左右の新たな垂直線の上端から、それぞれ反対側の消失点(左の線からは右消失点へ、右の線からは左消失点へ)向けて線を交差させます。
この手順を踏むことで、一切の破綻がない立方体が完成します。この立方体を基準にして等分割ツールや対角線分割を使えば、窓やドア、タイルの敷き詰めといったディテールを正確に拡張していくことが可能になります。