帝のあごはなぜ伸びた?『かぐや姫の物語』作画秘話と高畑勲の真意

帝のあごはなぜ伸びた?『かぐや姫の物語』作画秘話と高畑勲の真意とは一体何なのか? 背景や要点を丁寧に紐解いて紹介します。

原典である『竹取物語』において、帝はすべての女性が自分にひれ伏すと信じて疑わない最高権力者として描かれる。アニメ映画化にあたり、この浮世離れした高慢さと雅(みやび)さを声を吹き込んだのが、歌舞伎俳優の中村七之助だ。

中村七之助の発声は、古典芸能で培われた独特の間と高貴な色気を漂わせつつも、どこか人間離れした滑稽さを絶妙に醸し出す。かぐや姫を後ろから抱きすくめ、「我が妻となるのだ」と囁くシーンの威圧感と、逃げ出された瞬間の呆然とした表情。声の演技と鋭角な顔の作画が見事に噛み合い、帝というキャラクターは単なる悪役ではなく、古典の枠を超えた人間臭い滑稽な存在として強烈な印象を刻んだ。

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