【衝撃】阿部寛のメンズノンノ表紙43号連続伝説!仕事ゼロから大逆転した真相
長い低迷期に風穴を開けたのは、1993年の舞台『熱海殺人事件 モンテカルロ・イリュージョン』への出演でした。希代の劇作家・演出家であるつかこうへいとの出会いが、阿部寛の役者魂を根底から叩き直すことになります。
与えられた役どころは、バイセクシャルの部長刑事・木村伝兵衛。かつてのトップモデルとしてのプライドを完全にへし折られ、怒号が飛び交う過酷な稽古場で、阿部寛は肉体と感情の限界まで追い詰められました。自著や当時の特番インタビューにおいて、彼は次のように述懐しています。
「自分の中にあった『かっこよく見せたい』というちっぽけな見栄やつまらない自意識を、つかさんに徹底的に粉砕された。恥も外聞も捨てて舞台上で絶叫したとき、初めて役者として息ができた気がした」
この舞台での狂気と色気が入り混じった演技は演劇界で大絶賛を浴び、業界内の評価は一変しました。自らの殻を破った阿部寛は、2000年にスタートしたドラマ『TRICK』(テレビ朝日系)の上田次郎役で、傲慢かつ臆病な天才物理学者という怪演を披露。シリアスとコメディを縦横無尽に行き来する唯一無二のポジションを確立します。
さらに2006年の『結婚できない男』(フジテレビ系)では偏屈な建築家・桑野信介を完璧に体現し、2012年の映画『テルマエ・ロマエ』では古代ローマ人を演じて日本アカデミー賞最優秀主演男優賞を受賞。バブル崩壊時の巨額な借金も、約20年の歳月をかけて俳優業の稼ぎのみで全額完済したことが報じられています。