本物の潜水艦がなぜ無料?海上自衛隊呉史料館の全貌と最新攻略法
観光地における大規模な博物館やテーマパークの入場料が軒並み値上げされるなか、てつのくじら館は開館以来、一貫して入館料が完全無料を維持しています。これほどの巨大構造物を維持管理するには莫大な空調費や防錆塗装費、専門スタッフの人件費が発生するはずですが、一体どのような財源と仕組みで成り立っているのでしょうか。
その決定的な理由は、当館が営利を目的とした観光アトラクションではなく、防衛省・海上自衛隊が直轄する「国の公的広報施設」として位置づけられている点にあります。自衛隊法および防衛省設置法に基づく広報活動の一環として国費(防衛予算)から維持管理費が拠出されているため、来館者から観覧料を徴収する必要がありません。海上自衛隊の任務、過酷なシーレーン防衛の実態、そして戦後日本の海を切り拓いた掃海部隊の功績を広く国民に正しく周知することが施設の存在意義そのものだからです。
公の広報施設である性質上、事前の日時指定予約も原則不要で、開館時間内であれば誰でも気軽に立ち寄ることができます。「本物の装備品に触れ、現場の空気を肌で感じてもらうこと以上に説得力のある広報はない」という海上自衛隊の明確な意志が、この破格の無料公開という形で具現化しています。