イカの腹はどっち?間違えると内臓破裂も!プロが伝授する失敗ゼロの下処理法
イカをまな板に置いた際、多くの人が「ヒレ(エンペラー)がついている平らな面が背中なのか腹なのか」で混乱します。結論から言えば、三角形のエンペラーが胴体の両脇に付いている平らな面が「背側」、呼吸や排水を行う筒状の器官「漏斗(ろうと)」が顔を出している面が「腹側」です。生物学上、イカは海中を泳ぐ際に背中側を上に、漏斗のある腹側を下にして進むため、構造的にもこの区分が厳密に定められています。
イカ腹部の解剖構造と名称を整理すると、外套膜(がいとうまく=胴体の筒状の肉)の内部には、腹側から順に墨袋、肝臓(ゴロ・内臓)、生殖腺が並び、一番奥の背側内壁に沿って半透明の「軟骨(イカ骨)」が一本通っています。イカ漏斗とエンペラーの位置関係を把握する最も確実な手順は、胴体と足の境目(首元)を確認することです。首元にストローのような円錐形の管(漏斗)が乗っていれば、そこが正真正銘の「腹側」と断定できます。
逆に、イカを裏返してエンペラーが全体に広がっており、漏斗が見当たらない面は「背側」です。水産業界の現場では、仕分けの際に「漏斗が見えたら腹、ヒレが広がれば背」と新人に徹底的に叩き込みます。この認識を誤ると、その後の解体プロセスで致命的な破損事故を引き起こすことになります。