「保守」とは何を守るのか?リベラルとの決定的な違いと現代哲学
視点を世界に向けると、西洋の右派勢力も劇的な変容を遂げている。代表例がアメリカ共和党だ。かつての共和党は、小規模な政府、自由貿易、国際主義を掲げる伝統的な保守派が主流であった。
しかし、近年の自国優先主義やポピュリズムの台頭に伴い、労働者階層の不満を背景としたナショナリズム色が一段と強まった。グローバリズムの加速による文化の空洞化や格差拡大に対抗するため、国境の強化や自国産業の保護を主張する声が席巻している。かつて「自由市場の旗手」であった保守政党が、経済的保護主義へと舵を切る現象は、現代世界における巨大な地殻変動を象徴している。