半保存的複製とは?メセルソンらの実験とDna複製の謎を徹底解説
現在でこそ半保存的複製は生物学の常識ですが、二重らせんモデルが発表された当初、DNA複製の様式を巡っては3つの有力な仮説が激しく対立していました。
1. 全保存的複製(Conservative model)
元のDNA二重らせんは一切解体されずそのまま残り、それを鋳型として完全に真新しい2本鎖DNAがゼロから丸ごと1組作られるというモデルです。この場合、複製後には「完全に古いDNA分子」と「完全に新しいDNA分子」の2種類が存在することになります。
2. 半保存的複製(Semiconservative model)
ワトソンとクリックが予見したモデルであり、元の2本鎖がほどけてそれぞれの鎖が新しいパートナー鎖を合成します。生成されるDNAはすべて「古い鎖1本+新しい鎖1本」のハイブリッドになります。
3. 分散的複製(Dispersive model)
元のDNAが複製過程で断片的に切断・再結合を繰り返し、古い断片と新しい断片がパッチワークのように混ざり合って2組の二重鎖が完成するというモデルです。すべてのDNA鎖の中に古い部分と新しい部分がまだらに分散します。
これら3つの仮説のうち、どれが生命の真実なのかを決着させたのが、科学史上に残るエレガントな実験でした。