頭のしこりは粉瘤?放置の危険性と臭い・痛みの真相、最新手術を徹底解説
頭皮のアテローム(粉瘤)を根本的に治療する手段は、外科的切除以外に存在しません。現在、臨床で選択される手術手法は、大きく分けて伝統的な「切開法(紡錘形切除術)」と、低侵襲な「くり抜き法(パンチ法・ほぞ穴法)」の2種類です。
かつての頭部手術では、腫瘍の直上にある髪の毛を広く刈り上げ、腫瘍径に合わせた大きな紡錘形に皮膚を切開して縫合していました。しかし、この方法では頭皮の毛根が切断され、術後に幅の広い線状の瘢痕や永久的な脱毛斑(毛が生えない線)が目立つという大きな整容的デメリットがありました。
これに対し、近年のトレンドとなっているのが粉瘤のくり抜き法です。皮膚生検用トレパンと呼ばれる直径3〜4ミリメートルの円形メスを用い、粉瘤の中央部に極小の孔を開けます。そこから内部に溜まった垢や皮脂を押し出した後、しぼんだ嚢腫の袋(被膜)を鉗子で丁寧に頭皮外へと引き抜く手技です。
患者が最も気にする頭部粉瘤の手術と傷跡、そして頭皮手術で髪の毛を剃らないアプローチについて、両術式の詳細を比較します。
経済面における粉瘤のくり抜き法の費用について言及すると、粉瘤の手術は美容目的ではなく保険診療(皮膚・皮下腫瘍摘出術)として認められています。費用は腫瘍の発生部位(頭頸部は「露出部」に分類)と大きさ(直径)によって診療報酬点数が定められています。
患者が窓口で支払う自己負担額(3割負担の場合)の相場は以下の通りです。
- 直径2cm未満(露出部):手術手技料 約4,980円(※初再診料、局所麻酔料、病理組織標本作製料、投薬料を含めた総額目安は約8,000円〜11,000円)
- 直径2cm以上4cm未満(露出部):手術手技料 約11,010円(※総額目安は約14,000円〜18,000円)
- 直径4cm以上(露出部):手術手技料 約13,080円(※総額目安は約17,000円〜22,000円)
くり抜き法であっても切開法であっても、健康保険適用における手術点数区分は同一の「皮膚・皮下腫瘍摘出術」として算定されるのが一般的です。民間保険の「日帰り手術給付金」の対象となることも多く、経済的負担を理由に先延ばしにする必要はありません。